プレスリリース

山口県美祢市で地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けた2回目の実証実験を実施

~ドローン配送と陸上配送を融合した新スマート物流”SkyHub®“の社会実装に向けて~


山口県美祢市で地域課題の解決に貢献する新スマート物流の構築に向けた2回目の実証実験を実施

美祢市(市長:篠田 洋司)は、株式会社NEXT DELIVERY (本社:山梨県小菅村、代表取締役:田路圭輔、以下NEXT DELIVERY)と、地域課題の解決に向けたスマート物流の構築について調査業務委託契約を締結し、このたび昨年3月に続き、3月9日(木)~11日(土)に、道の駅みとう(美祢市美東町)と赤郷公民館(美祢市美東町)を起点(仮設ドローンデポ®︎)として、ドローン配送実証実験を実施し、3月10日(金)に報道関係者に公開しました。

具体的には、NEXT DELIVERYとセイノーホールディングス株式会社(本社:岐阜県大垣市、代表取締役社長:田口 義隆、以下 セイノーHD)、株式会社エアロネクスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:田路圭輔、以下エアロネクスト)が開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流*1”SkyHub®“*2の社会実装の検討に向けて実施しました。

物流専用ドローン”AirTruck”の着陸を見守る住民たち(道の駅みとう)

実証実験概要

背景と目的

美祢市では、小規模な集落が広く点在しており、商店や飲食店も少なく、また人口の約 44 %を高齢者が占めるなどの理由で、日常の買い物など生活利便性の維持が求められています。また、運送業界においては、人手不足や採算性から特に過疎地域における配送維持が課題となりつつあります。そこで、物流の最適化を目指し、ラストワンマイルの輸送手段にドローン配送を組み込み、地上輸送とドローン配送を連結、融合する新スマート物流システムの導入により、買い物代行や災害時支援、医薬品配送等を行う仕組みをつくり、地域課題の解決に向けた取り組みを行っております。

実施内容

本実証では、将来的なオンライン診療および服薬指導の実施を見据え、美秋薬局と連携し、病院受診後の患者さんを想定した地元住民の方とオンライン服薬指導を行い、その後地域コミュニティである赤郷公民館まで、処方医薬品を想定した荷物を配送、また、道の駅みとうに仮設ドローンデポ®︎を設置し、買物弱者⽀援、災害時支援を想定した日用品、支援物資輸送を行いました。今回のドローン配送の実証はいずれもエアロネクストが開発をした物流専用ドローンAirTruck*3を使用しています。

3月10日(金)の報道関係者への公開ではまず、仮設のドローンデポ®とした道の駅みとうから、片道約8km先の赤郷公民館に向けてドローンは約18分で飛行し、地元スーパーから調達したお弁当とペットボトルの飲料をお届けしました。ドローンが空から降りて来て無事に着陸したのち、機体から商品が切り離され、住民代表に商品が届けられました。

今回ドローン配送されたお弁当とペットボトルの飲料

今後も地域住民への理解促進及び地域課題の解決へ向けドローンをはじめとする次世代高度技術を活用しドローン配送と陸上配送を融合した新スマート物流”SkyHub®“の社会実装に向けた調査検討を進めてまいります。

以上

*1 新スマート物流

物流業界が共通に抱える人手不足、環境・エネルギー問題、DX化対応等の課題を、デジタルやテクノロジーを活用しながら解を探究し、人々の生活に欠かせない生活基盤である物流を将来にわたって持続可能にするための官民での取り組み。ラストワンマイルの共同配送、陸送・空送のベストミックス、貨客混載、自動化技術等々、業界内外の壁を越えたオープンパブリックプラットフォーム(O.P.P.)による共創で実現を目指す。

*2 新スマート物流SkyHub®︎

エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこみ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新スマート物流のしくみ。
ドローン配送が組み込まれた、オープンプラットフォームかつ標準化したしくみで、ドローンデポ®︎を拠点に、SkyHub®アプリをベースにした配達代行、オンデマンド配送、医薬品配送、異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送などのサービスを提供する。
SkyHub®の導入は、無人化、無在庫化を促進し、ラストワンマイルの配送効率の改善という物流面でのメリットだけでなく、新たな物流インフラの導入であり、物流改革という側面から人口減少、少子高齢化による労働者不足、特定過疎地の交通問題、医療問題、災害対策、物流弱者対策等、地域における社会課題の解決に貢献するとともに、住民の利便性や生活クオリティの向上による住民やコミュニティの満足度を引き上げることが可能になり、地域活性化を推進するうえでも有意義なものといえる。

*3 物流専用ドローン AirTruck

次世代ドローンのテクノロジースタートアップ、株式会社エアロネクストがACSLと共同開発した日本発の量産型物流専用ドローン。エアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITY®*4により安定飛行を実現。荷物を機体の理想重心付近に最適配置し、荷物水平と上入れ下置きの機構で、物流に最適なユーザビリティ、一方向前進特化・長距離飛行に必要な空力特性を備えた物流用途に特化し開発した「より速く より遠く より安定した」物流専用機です。試作機は日本各地の実証実験で飛行し日本No.1の飛行実績をもつ。

*4 機体構造設計技術4D GRAVITY®

飛行中の姿勢、状態、動作によらないモーターの回転数の均一化や機体の形状・構造に基づく揚力・抗力・機体重心のコントロールなどにより空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させるエアロネクストが開発した機体構造設計技術。エアロネクストは、この技術を特許化し4D GRAVITY®特許ポートフォリオとして管理している。4D GRAVITY®による基本性能の向上により産業用ドローンの新たな市場、用途での利活用の可能性も広がる。

美祢市とは

美祢市は、2008年3月21日に旧美祢市、美東町、秋芳町の1市2町が合併し誕生しました。山口県の西部のほぼ中央にあり、日本最大級のカルスト台地「秋吉台」、東洋屈指の鍾乳洞「秋吉洞」をはじめ、天然記念物の「景清洞」「大正洞」、日本名水百選の別府弁天池など、悠々の時の流れを感じる大自然を有しています。春の桜、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪化粧など、自然と共に四季の移ろいを感じながら暮らせるまちです。道路交通網に関しては、中山間地域に位置しておりますが、国道は3路線、高速道路のインターチェンジが2箇所、地域高規格道路へのジャンクションを1箇所有しており、県内各市への自動車アクセスが良好です。また第二次美祢市総合計画(令和2年度~令和11年度)においては、若者・女性・地域がかがやき こどもの笑い声が響く 「誇れる郷土・秋吉台のまち」を将来像として、新しいまちづくりを進めています。なお、2015年9月4日には美祢市全域が「Mine秋吉台ジオパーク」として認定されました。
*美祢市詳細については https://www2.city.mine.lg.jp/ をご覧下さい。

株式会社NEXT DELIVERYとは

「人生100年時代の空と陸と時間を繋ぐ4D物流™インフラで、豊かさが隅々まで行き渡る国へ」をビジョンに、2021年に山梨県小菅村に設立されたドローン配送を主事業とするエアロネクストの子会社。エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存物流とドローン物流を繋ぎこんだ新スマート物流のしくみSkyHub®︎の実質的な企画運営、全国展開を推進しており、ドローン配送に関わるハード及びソフトウェアの開発、製造、販売、レンタル及び保守事業等の周辺事業も展開しています。山梨県小菅村を皮切りに、北海道上士幌町、福井県敦賀市等、地域物流の効率化、活性化に取り組んでいます。
*会社概要は https://nextdelivery.aeronext.co.jp/ をご覧下さい。

セイノーホールディングス株式会社とは

セイノーホールディングスは、価値創造型総合物流商社を標榜し、お客様に「時空を超えた価値提供」を目指しています。お客様の繁栄を基軸に、日本全体の効率化を意識したプラットフォームを構築すべく、オープンニュートラルな関係で業界内外において手を取り合い、お客様により良い最適なサービスを提供する「オープン・パブリック・プラットホーム構築(O.P.P.)」を具現化させることをグループの全体戦略としています。ラストワンマイル領域においては、生活様式の変化や構造変化に対応すると共に、買い物弱者対策、貧困家庭対策等の社会課題解決型ラストワンマイルO.P.P.の構築を積極的に推進・拡大しています。
*会社概要はhttps://www.seino.co.jp/seino/shd/overall-condition/ をご覧下さい。

株式会社エアロネクストとは

IP経営を実践する次世代ドローンの研究開発型テクノロジースタートアップ、エアロネクストは、空が社会インフラとなり、経済化されて、ドローンで社会課題を解決する世界を生み出すために、テクノロジーで空を設計する会社です。コアテクノロジーは、重力、空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させる、独自の構造設計技術4D GRAVITY®︎。この4D GRAVITY®︎を産業用ドローンに標準搭載するため強固な特許ポートフォリオを構成し、4D GRAVITY®︎ライセンスに基づくパートナーシップ型のプラットフォームビジネスをグローバルに推進しています。また、ドローンを活用した新スマート物流SkyHub®の実現のために戦略子会社を設立し、ドローン配送サービスの社会実装にも主体的に取り組んでいます。
*会社概要は https://aeronext.co.jp/company/ をご覧下さい。

*エアロネクストおよびエアロネクストのロゴおよび、「4D GRAVITY(R)」「SkyHub(R)」「ドローンデポ(R)」「ドローンスタンド(R)」は、株式会社エアロネクストの商標です。 
*その他、このプレスリリースに記載されている会社名および製品・サービス名は、各社の登録商標または商標です。

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