【事例】山口県美祢市

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美祢市が抱える課題

美祢市は、2008年3月に旧美祢市、美東町、秋芳町の1市2町が合併し誕生した、山口県の西部のほぼ中央に位置する総人口23247人(2021年12月末現在)の市です。日本最大級のカルスト台地「秋吉台」、東洋屈指の鍾乳洞「秋吉洞」をはじめ、天然記念物の「景清洞」「大正洞」、日本名水百選の別府弁天池などの大自然を有しています。美祢市では、小規模な集落が広く点在しており、商店や飲食店も少なく、また人口の約 44 %を高齢者が占めるなどの理由で、日常の買い物など生活利便性の維持が求められています。また、運送業界においては、人手不足や採算性から特に過疎地域における配送維持が課題となりつつあります。

新スマート物流SkyHub®の導入に向けて

2022年3月に3日間に渡り、課題である物流の最適化を目指し、ラストワンマイルの輸送手段にドローン配送を組み込んだ新スマート物流システムSkyHub®の導入により、買い物代行や災害時支援、医薬品配送等を行うしくみの実証実験を実施しました。秋芳八代ぬくもりの里を仮設のドローンデポ®とし、最寄りの3カ所の集会所を仮設のドローンスタンド®としてドローン配送を実施し、地元住民に市内スーパーの食料品の詰め合わせセット、日用品や防災用品等をお届けしました。
3月3日の報道関係者への公開では、秋芳八代ぬくもりの里を仮設のドローンデポ®とし、片道約2.1km先の半田弁天へ向けてドローンを約5分で飛行し、そのドローンに住民がペットボトルに採水した、名水で有名な半田弁天湧水を積み込み、秋芳八代ぬくもりの里まで飛行して持ち帰りました。その後秋芳八代ぬくもりの里にて待機したキッチンカーにて、持ち帰った名水で淹れたコーヒーと、日本名水百選-別府弁天池-の名水で育ったニジマスを使った、「ますバーガー」のセット2名分を箱に入れ、仮設のドローンスタンド®の一つである栢木公会堂まで、片道約1.2kmを約3分でドローン配送し、住民の手に届けられました。

本実証後、商店街に荷物を集約化するドローンデポ®を設置するとともに、SkyHub®アプリの勝浦モデルを構築し、ドローン本実証後、過疎地域の課題解決を目指す新スマート物流SkyHub®の構築に向け、住民に対するニーズ調査や最適な物流網を調査検討していきます。そのうえで、将来的な構想として各社荷物等を集約化するドローンデポ®と複数のドローンスタンド®を設置し、地上配送とドローン配送を想定した買物代行サービスについて段階的に開始する予定です。

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